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ご近所不動産のやなせ

「実家が“負”動産になる日」──深刻化する空き家問題、その現状と私たちが今できること
「いつか誰かが住むだろう」「とりあえずそのままでいいか」──。
そう思って放置している実家や祖父母の家は、ありませんか? 今、日本中で静かに、しかし確実に進行している のが**「空き家問題」**です。
総務省の調査によると、日本の空き家率は過去最高を記録。もはや「地方の過疎地だけの話」ではありません。都心の住宅街ですら、少し歩けば草木が生い茂り、雨戸が閉め切られた家を見かけるようになりました。
なぜ、思い出の詰まった家が**「地域の厄介者」**へと変わってしまうのか。そして、2024年から始まった大きな法改正が私たちにどう影響するのか。
今回は、決して他人事ではない「空き家問題」のリアルと、解決への糸口を紐解きます。

なぜ今、空き家が急増しているのか?
空き家が増え続ける背景には、日本特有の社会構造と心理的なハードルが複雑に絡み合っています。
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人口減少と核家族化 かつては親子三世代で住むのが当たり前でしたが、今は子供が独立して都心に家を持つのが一般的。親が亡くなると、実家に戻る人がおらず、そのまま空き家になります。
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「解体すると損をする」税制の落とし穴 これまで、土地の上に建物が建っていると「住宅用地の特例」により、固定資産税が最大1/6に減額されていました。「更地にして税金が上がるくらいなら、ボロボロでも建物を残しておこう」という判断が、放置空き家を生む温床となっていたのです。
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相続の複雑さ 「誰が継ぐか決まらない」「名義変更が面倒」と先送りにしているうちに、相続人がネズミ算式に増え、権利関係が複雑化。手出しができなくなるケースも後を絶ちません。

放置することの「真のリスク」
空き家が増え続ける背景には、日本特有の社会構造と心理的なハードルが複雑に絡み合っています。
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防災・防犯上の危険 老朽化した家屋は、地震や台風での倒壊リスクが高まります。また、放火の標的になったり、不法投棄や不法侵入の温床になったりすることもあります。
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資産価値の暴落(負動産化) 近隣に管理されていない空き家があるだけで、その周辺の不動産価値は下がります。「景観が悪い」「虫が発生する」といった苦情から、近隣トラブルに発展することも少なくありません。
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「特定空家」への指定 自治体から「倒壊の危険がある」などとして**「特定空家」**に指定されると、前述した固定資産税の優遇措置が解除されます。つまり、放置し続けることで税金が急激に跳ね上がる可能性があるのです。

2024年、ルールが変わった。「相続登記」の義務化
ここ数年で、空き家を取り巻く環境は劇的に変化しています。最も大きなトピックは、2024年4月から始まった**「相続登記の義務化」**です。
これまでは任意だった不動産の名義変更(相続登記)が、法律で義務付けられました。 過去に相続した土地や建物も対象となり、正当な理由なく放置すれば10万円以下の過料が科される可能性があります。
国は今、「持ち主不明の土地・建物」をこれ以上増やさないよう、本腰を入れて対策に乗り出しています。「とりあえず放置」が許されない時代が、すでに到来しているのです。
まとめ:親が元気なうちに「実家のこれから」を話そ
空き家問題の解決において、最も効果的なのは**「予防」**です。
相続が発生してから慌てるのではなく、親が元気なうちに「この家をどうするか」を家族で話し合うこと。これこそが、実家を「負動産」にしないための第一歩です。
思い出の詰まった家が、地域の重荷になるのか、それとも誰かの新しい生活の舞台になるのか。 その運命を決めるのは、今、この記事を読んでいるあなたの一歩かもしれません。